WEB 盛りカムのおはなし

販促部 ヒロ伊藤です。


今回は、旧V-MAXのカムシャフト交換


このエンジンは、以前にわたくしがO/Hしたことのあるエンジンなんですが
今回は、カムシャフトのみ交換
車上で交換できるのか? それともエンジンを降ろさないとできないのか?

こんな時は、若者風に言うと
「ググる!」に限るってことで
ググってみましたが

VーMAXのカムシャフト交換は、あまり一般的ではなく
どこを検索しても(ググって)もでてきません。

そんなんで、スタートです。

結果、ここまでバラバラにすればカムシャフトは交換出来ます。

まずは、正確なトップを出すためにフライホイールに
タイミングプレートを付けようとしたら


ネジ部が段付きのため、そのままでは
取り付けできず

旋盤で、簡単なカラーを製作↓



ちょっとした事ですが、旋盤があると便利ですね。
こんなのが
「いっちょあがり!」ってすぐできるのは
しゃぼんだまの強みですね!

 

このカラーを挟んで、タイミングプレートをフライホイールへ↓


これで、正確なトップが出せます。

V型は
#2と#4の前バンク

#1と#3の後バンク

があるのでトップ出すのも2回なので、
いつも作業している直4の2倍の作業になります。

まずは、現状のカムのプロフィールを計測します
INとEXの
開きと閉じのクランク角
MAXリフト
ロブセンター

これだけ計っておけば、オーバーラップもディレイション(作用角)
もわかるので、何となく色々が見えてきます。
交換するカムとの違いもわかります。

そして、カムシャフトは↓


2本がSTD 2本が交換するカム


刻印も全てV-MAX逆車の1FKの刻印

実は、交換する2本はWEBの
盛りカムなんですよ

STDを溶接肉盛りした後、削りなおして
カムプロフィールを変更しているんです。

最初は、交換するカムのWEB盛りカムの
プロフィール(データー)がなくて
困った、どうしようと思っていましたが

カムスプロケットを外したら


ちゃんとグラインドされていました!

WEB 116と

WEB CAMのホームページでチェックすると
でてきました!


GRINDO NUMBER 116
バルブリフトが0.360インチ
作用角が0.050インチの時 246°/246°

ミリだと9.14mm リフトのカムシャフト
ディレイションも普段の1mmリフトでの計測ではなくて
0.050インチ時での計測 (1.27mm)

このカタログを見ると V-MAX用の設定は
GRAINDO NUMBER 227という強烈なカムもあるみたいです。
(要バルブスプリング交換と書いてあります)

今回は、NO116でよかった

普通は、車体から外したカムをWEB社に送って盛りカムを製作してもらいますが
今回は、どこからかでてきた中古の盛りカムだったので
STDと盛りカムを同時に見ることができました。

STD↓ 約36.30mm


盛りカム↓ 約36.64mm

あまりリフトが、増えなく思える数字ですが

ベース円(ベースサークル)

STD↓ 約28.17mm

盛りカム ↓ 27.18mm


だいぶ小さくなっています。

想像するに相当
削り込んでから肉盛りして、研磨しているようです

それが、わかる写真?がこれ↓ 盛りカム


写真では、わかりづらいですが
カム山の加工した部分の色の違いがわかりますか?

こっちの方が、わかるかな↓

そして、このカムを組んで
とりあえず、バルブタイミングを計ってみました。

狭くて大変ですね。
車上だと

その結果がこれ↓

普段1mmリフトでやっているので、1mmもメモしておきます。

WEBの盛りカム116のプロフィールが↓


誤差はあるけれど、今回交換したカムは
間違いなくこの、カムシャフトですね。

ちなみにSTDでの計測は↓


だいぶリフトも高くなるし、オーバーラップも増えるし
全域でモリモリしそうですね。

今日は、ここまでにして
また報告します。

それでは、また来週  ごきげんよ~

 

 

 

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