2′10″までの道のりのおはなし

販促部   ヒロ伊藤です。

前回の続きです。

そう!今回も
S1000RRのSTD電子制御サスペンションを使用しての挑戦の報告です!


前回、お伝えしたように最終的には
「絶対に無理!」と言われていた
2分10秒台がでたのですが
たどり着くまでには本当に苦労しました。

最初の取り組みは
前回作業のRサスのモデファイと
フロントはこの使用↓


STDのアンダーブラケットにジータ製のトップブリッジ
この組み合わせで、何とか2分11秒台までいきました。
(本当に何とかでした)(ライダー・優人が頑張った)

耐久メインだったので、アベレージをあげることの方が大切
でも、2分10秒も出したい!

 

その後アンダーブラケットのフォーククランプ部を覗くと↓
中でフォークが、暴れている様子。
締め付けトルクなどで調整しましたが、改善されず!

 

そこで、剛性を上げるためアンダーブラケットを製作することに

ついでに、リヤのトラクションをもっと上げるために
リンク周りを見直すことに

 

STDのディメンションを元に
キャスターとR周りの関係↓

スイングアームとリンク周り↓

これらの図面と解析ソフトを使って

そして
A7075で作ったステム↓

スペシャルリンク↓

セッティング変更が出来るように
この字のテンションロッドの長さを調整できるように3ピース構造に

STDはこれ↓
BMWは国内4メーカーと違い
メーカーからのキットパーツは、ほぼないので
自分たちで何とかしなくてはならないので大変!

大変な中
この組み合わせで、走行させたら
フロント周りの剛性のおかげで安心感がでて

練習などでのアベレージタイムが急激にあがり
耐久では、アベレージがとっても大切!!

これなら、8耐などの予選でフルアタックすれば10秒出ると
確信がもてました!
チーム全体も盛り上がってきました!!

 

しかし、バイクは本当に難しい・・・・・

フロントに剛性が出て進入でのブレーキングも安定して
後ろのトラクションも増しグリップもする
誰もが、これはいけると思っていたら・・・・

 

F周りの剛性、Rのトラクション
これが災いして・・・・

タイムが上がっていくと
フロントにチャタリングが出始め攻めきれなくなってしまいました・・・
ウソでしょ!と思ったが落ち込んでいるヒマないので

 

次の作業
剛性が強すぎて、力の逃げるところがないと判断して

上と下のトップブリッジの違いがわかりますか?
(上・加工後   下・加工前)
上は剛性を落とすために、フライス盤でだいぶ肉抜きしました。

 

そして、アンダーブラケットも

使用していたもの↓

ベルトサンダーで、リブを削って剛性を落とし↓


この少し、剛性を落とした仕様で
だいぶ改善され、安定したタイムが出るように
ライダーの感触もよかったので

 

剛性を落とす方向性は間違っていないと思い
もう一つ、チェレンジ!


アクスルシャフトの径をφ25からφ22へ変更。 細い仕様をテスト

これが、おおはまり!!

 

最高の感触を得ることができ
また
強いだけではダメということを実感

 

振られたりした後の(何か入力を受けた後)
それを早く収束させるには、逃げる部分が必要ということも
勉強できました。

 

 

この仕様のライダーのコメントは
「安心して安全にタイムが出せる」
でした!

 

まだまだ、10秒までにやったことはありますが
今回はここまで
来週、続きを報告しますね。

 

安全にタイムを出すためにネガな部分を
諦めず、どんどん改善していく

 

やりがいのある作業ですね!!

わたくし、こういう作業大好きです!

でも、わたくし
いつも、頭の中は
こんな事ばかり、常に考えている
ようは、変態です・・・・

 

それでは、また来週  バイバ~イ

 

 

 

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