穴だらけのおはなし

販促部  ヒロ伊藤です。

多分あんまり見た時ないと思うので少し紹介します。
おそらく若いメカニックも知らないと思います。
それが、これ↓


シリンダーの壁に
穴だらけのシリンダー

そう!  2ストロークのシリンダーです。

これだけ見て、わかる人はわかると思いますが

空冷で吸気方式は、ピストンバルブ吸気!

今ではピストンリードバルブ吸気でも珍しいのに!
今、わたくし達が目にする2ストロークは、ほとんどが
クランク室リードバルブ吸気方式のバイクです。

まあ、古い2ストロークということです。

写真の穴たちは、高さ違いであけられていて
どのような役目をしているか?

2ストロークって4ストロークと違って
一つ一つの工程
4ストロークなら吸入・圧縮・爆発・排気のように順番に
単一時間の流れで考えると分かりにくいんですよ

2サイクルは、混合気を2か所で同時に
吸い込んだり圧縮したりしているからです。
燃焼室側とクランク室側で、それぞれが吸入と圧縮を個別に行い
しかも同時進行で!
だから、説明もしづらいんですよ・・・・

ピストンは上死点です。↓
ここで点火して、その圧力でピストンが押し下げられる

ある程度、下がったところで排気ポートが開き、排気されます↓


もう少し、下がると今度は掃気ポートが開き、クランク室から新しい混合気が流れ込み
排ガスを追い出す手伝いもします↓


そして、排気ポート・掃気ポートが完全に開いたところが下死点↓

その時の吸入ポートは、ピストンでふさがれています↓

ピストンが上昇すると

吸気ポートとピストンです↓

ピストンが上昇するときにケース内が負圧になり
混合気がクランク室
に吸い込まれます

シリンダー側では、ピストンが上昇するとき、まず掃気ポートが閉じ
次に排気ポートが閉じ、混合気を圧縮して爆発させます

そして最初に戻るんだけど、ピストンが下がるときに
1つ上の写真でクランク室に入った混合気を圧縮します。
一次圧縮ですね。

色々が、同時進行なので説明ができません!
でも、奥が深いんですよ。 それだけ、わかってください!

同時進行なので、一個何かすると他にも影響が出るから難しいです。

前に

WGP

今でいうMotoGP
昭和で言うと  うん~?

コンチネンタルサーカスかな?

バリバリ伝説世代のわたくし達にはピッタリです。

ちなみに、群が乗っていたNS400Rは
吸気方式はピストンリードバルブ方式でした。

同世代のRZV500Rは前と後で
ピストンリードバルブとケースリードバルブでわかれていました。
当時は、何も考えずに作業していました・・・はずかしっ・・

 

話を戻し

その2ストローク全盛の
コンチネンタルサーカスを転戦していた
凄腕メカニック様から2ストロークのことを教わったことが有ります。

ピストンリングがどうしても排気と掃気ポートを通過するので
ピストンリングとシリンダーの接触角や

高回転仕様にする時のポート形状

一次圧縮を高めて、下を出す方法などチャンバーも含めて

教えてもらった時は、2ストロークはもう消滅していましたが・・・・

2ストロークは本当に、難しいですよ!

でも、一番効果が出るのは
排気ポートでしょうね!


この瞬間の面積、高さ 大切です。
(高さを変えるとポートタイミングが変わってしまいますが)
ここで、エンジン特性が変わります。
ピーキーなエンジン仕様にもなります。

4ストロークのようにカムシャフトで個別にコントロールできないので
このポートタイミングが重要です。

そして難しい!

あと、やり過ぎると焼き付くので恐ろしい・・・
焼き付くとRがロックしますからね。
ライダーを危険な目にあわせてしまいます。

それだけは、避けたいですね!

2ストローク、うまく説明できませんでしたが
また、絵でも書いて説明します。

 

それでは、また来週  ごきげんよう~

 

 

 

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