販促部 ヒロ伊藤です。
わたくし、休日になると必ず何かバイクを触っているのですが
今日は、レーサーのエンジン作業
昨年、全日本で使用したR6のエンジン
今シーズンに向けて整備開始です。
O/Hをするのですが、そのバラス過程で色々計測しておきます。
燃焼室の気密のチェックから
レギュレーターでエア圧をどんどん上げていき
リークの度合を確認
↓
今回は、バルブ周りから少しエア漏れが確認できたので
ばらしたら、そこは徹底的にチェックします。
ヘッドカバーをはずしたら、タペットクリアランスを確認して
ついでに、バルブタイミングも計測します。
(わたくし、エンジンO/Hの時はどんなエンジンでも
バルタイ計測してからスタートしています。)
レギュレーションでカムスプロケットの加工は禁止されているので
バルブタイミングの変更はできませんが
カムチェーン・スライダーのへたりやヘッドGSを薄くしていることでの
バルブタイミングの遅れがどのくらいかチェックしておきます。
あとは、クランクの回転の重さがどのくらいかトルクレンチで
クランキングして重さを確かめておきます。
どこかにダメージがあるとこの時に重いので
この後の作業がより注意深くなります。
やっぱり、現状を知ることは大事だと思い作業しています。
↓
ここまで、確認したら
いっきに、バラバラにしますが
目視ではパーツ類をしっかりチェックしながらです。
細かいチェックは、洗浄してからになりますが
ミッションもはずれ、アッパーケースにクランクだけの状態
↓
コンロッド・ピストン・リングもバラバラに
↓
左に見えている薄いパーツが
重要パーツのメインメタルとコンロッドメタル
今度は、超重要なクリアランスの測定
そこは、どこかと言うと
コンロッドにメタルを組み込んで
規定トルクでコンロッドを締めたときの内径と
クランクのピン部の外径を測定します。
コンロッド↓
クランクのピン部
↓
ここは、適正なメタルを組むことでクリアランスを確保して
油圧によりコンロッドはピンに対し接触せず
フローティング状態になっている場所
よって、ここのクリアランスはとても重要
そして、オイルで油膜を作っているので
油圧系にトラブルが発生したら速攻焼付く場所です。
そんな、重要なコンロッドメタルとクランクピンの
オイルクリアランスは0.04mm~0.06mm
0.001mmまで測定できるダイヤルゲージを使い
内径を測定
クランクピン部も0.001mmまで測定できるマイクロメーターで測定
測定結果をもとにメタルの厚みを選択していきます。
クランクジャーナル部のメインメタルも同様に測定
ケースを規定トルクで結合して計測です。
メインジャーナルのオイルクリアランスは、
0.020mm~0.044mm
でも、0.020mmとかって日常生活で必要ですか?
ちなみに、サランラップの厚みが
0.01mm位らしいです。
あと、計測するのが
ここの、真円度も3か所で測定します。
でも、ここ
どこかわかりますか?
ドライブスプロケットの裏側のベアリングが入る部分です。
もの凄く力のかかる場所で、ケースの剛性が弱いと歪んでくるので
しっかりチェックしておきます。
しっかり、測定して適正なものを選択
それらを、キッチリ組む
大切なことですね!
そして
今日は、ここまで
つづきは、次のお休みに作業します。
それにしても、片手でダイヤルゲージを持って
片手に携帯
0.001mm ・ 1000分の1mm ・ 1ミクロン ・1μ
を計測するより
ブログ用の写真を撮るほうが
しんどいわ・・・・
それでは、また 来週 バイバ~イ