嬉しい話と悲しい話のおはなし

販促部  ヒロ伊藤です。

今回は、カタナのエンジン
いつもブログネタがなくて困っているのに
また写真もそこそこに勢いで組んでしまいました。


純正色でお化粧直しされた綺麗なエンジンです。
シリンダーの中もちょっとしか見えませんが、
真円だしのホーニングと低フリクションの処理が施されて綺麗ですね。

 

ピストンとリングはお決まりのWPCを施工↓


ピストンピンにはDLCを施工↓


耐久性・低フリクションを目指した
いつも通りのメニューです。

ヘッドも綺麗に仕上げてます

カムの軸受け部も↓


ヘッド側も↓  ロッカーアームのスリッパー面も

燃焼室も↓

この辺りは、いつもブログで紹介しているので
このぐらいにして

 

今回は、嬉しい話と悲しい話を

このエンジンのミッション↓

カウンター側です。

Fスプロケットの付くシャフトです。
車両では、ここ↓


スプロケットを外すと、カウンターシャフトとオイルシールが出てきます。

3枚上の写真は、この奥エンジンの中にあるミッションたちです

ここで
スプロケットが取り付けられ、チェーンを駆動させるこのシャフト
大きなストレスがかかるのも容易に想像できます。
特に、スプロケット側のベアリングの負荷はとてつもないと思います

それが、このベアリング↓


カタナは、年式で2種類あって新しいモデルの方が
厚みがあり耐荷重が大きいものが装着されています。
それだけ力が、かかるんですよね。

だからエンジンO/H時は、交換しておきたいベアリングです。

それがこの超大切なこのベアリングは
メーカー廃盤なんですよ。

しかも、オイルシールも・・・・・(マジヵ!)

本当に、困っていたんですけど

 

アドバンテージさんが、最近
新しくおこしてくれて、再販してくれました。


そのおかげで今回、交換することが出来ました。

これは、うれしい限りですね!

これは、嬉しかった話。

 

次は、悲しい話。

覚悟して聞いてくださいね。(おおげさか?)

カタナのフライホイールとワンウェイクラッチ↓

ギアを外すと


ワンウェイクラッチが

3点支持の旧車によくあるタイプのものです。

3つのローラーを見ると、一個目↓

2個目↓


おかしいのが、わかりますか?

わかりやすく分解すると


本来はスプリングの力でローラーが押し出されなくてはダメなんですが

途中で止まってしまっています。

 

ところで
ワンウェイクラッチってわかりますか?

セルモーターの駆動力をクランクシャフトが正回転方向には伝え
逆方向には伝えないというものです。

その構成は、ローラーとプッシュピースとスプリング
(一枚上の写真に写っています。)

 

それと、ユニットの斜めになった壁
赤いやじるしの壁で片側だけロックして
片側はフリーになる構造です。


だから、写真でも分かるように↓

内輪(ギア)が黒のやじるし方向(時計周り)の時はフリー

その逆、内輪が赤のやじるし方向の時はロックするということです。

 

そこで、NGのローラー部↓


これだと、幅の狭くなるところまでローラーが移動しきれないので
おそらく、スタータークラッチが
今は滑らなくても
近々滑るようになってくると予想出来ます。

 

でも、なんでスプリングの力でローラーを押すプッシュピースが出てきていないのか?


ユニットのスプリングが入るところが
反対側に膨らんでいます。

ユニットがNGということです。

でも、ここで悲しい話

想像通り

メーカー廃盤   ガビーン・・(もう死語ですね)

どうしよう・・・・・・

ワンウェイクラッチが痛む大きな原因の一つに

弱いバッテリーを、使っていることがあります。
バッテリーは、常に元気なものを使用してください。

構造を見て、わかったと思いますが

ワンウェイクラッチは、勢いよく回ることが大切です
勢いよく回ることでロックするので、中途半端では
ローラーなどの変摩耗はもちろんユニットにもダメージを受けますよ

スターター回して、「カンッ」とか「キンッ」とか言ったら要注意です。

パーツは廃盤です。
大切に使用しましょうね。

それでは、また来週  ごきげんよ~

 

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