販促部 ヒロ伊藤です。
前回は、邪魔者が入り途中までだったので
その続きから(今日は邪魔が入らないことに期待!)
わたくしと同じ年式 1970年製のBMW R60/5
見たこともないバイクのエンジン作業です。
写真では↓
バイク博士・川瀬マンでも見たことないらしいい。
でも、存在は知っていました!
さすがに変態!
前回は、砂型鋳造の一体型クランクケースはお見せしたと思います。
通常は、縦なり横方向に分割されるクランクケース
OHVでは継ぎ目のない一体成型!
内部の空間まで鋳型で作っているので
作っては型を壊す!
手間のかかる作りです。
大量生産には全然向かない作りですね。
精度・強度を優先したんだと思います。
ミッションケースも↓
そして、今回の作業のメインイベント
そう、ハイライトは!
メタルが、こうなっているということは
クランクのピン部は
ピン部でここまで傷が深いと
わたくしが今まで作業してきた国産車なら
このクランクシャフトは
一巻の終わり・・・・・・
50年以上、頑張ってきたエンジンが・・・・
どうしよう~と思い
マニュアル
こんなの↓を見ていたら
エンジンの整備情報のところに
Connecting rod and bearinngs の文字が
Stage 1 とか2とか
これ何?と思い。
老眼鏡をかけて、よく見ると
Diameter mm
Crank pin
クランクピンの外径の数字が
STDで48.00 (-0.009 -0.025)公差
ST1で 47.75 (-0.009 -0.025)公差
その横にベアリング品番が!!
これは、クランクピンを0.25mm 研磨して
0.25mmオーバーサイズ(分厚い)
メタルを組んで修理可能ということ
早速、コンロッドメタルが、
まだ廃盤パーツではないか確認すると
ドイツに、部品ありました! 奇跡です!
これで、このエンジンは修理できます。
それにしても、焼き付いたら
研磨して、その分
分厚いメタルを入れることで直せる!
こんな、エンジンは2輪では初めてみました。
「いつまでも、大切に乗ってくれよ!」っていう
メーカーの考えでしょうね!
今回は、エンジンをばらして
色々点検・計測をして、部品を発注
部品が来るまでに、約一か月
今回のメインイベントは!
1か月 1本 勝負にきまりました!
このOHVの作業は、ブログネタに困ったとき
ちょくちょく報告しますね!
メインイベント前の前座では、
こんな作業も
ヘッドなんですけど↓
バルブシートってわかりますか?
バルブが着座するところです
赤い↓のところ
当時は有鉛ガソリンを使用していたので
バルブシートが、柔らかく
現在の無鉛ガソリンを使用すると、傷みが早いんですよ。
よって、このバルブシートも硬いものに交換します。
これも、BMWでは無鉛ガソリン用のバルブシートが
部品として、まだ供給されます!
すごいメーカーですね。
大切に乗り続ける。
文化ですかね~? すばらしい文化ですね。
「愛車を大切に乗り続ける」
そのことに
少しでも力になれるメカニックになりたいものです。
それでは、また来週 ごきげんよ~
そして
また来た!!
邪魔者が・・・・
人が集中して、ブログをやっているのに
平気で話かけてくる
「うつけもの」です。
でも、手伝ちゃうんですよ!
わたくしは!
優しい先輩です。