余裕のクリアランスのおはなし

販促部   ヒロ伊藤です。

前回の続きでエンジン作業

ピストンやリング、クリップなどの処理が終わったので
ピストンを組んでシリンダーをのっけました。↓
今回は、初めて組むピストンとハイカムとの組み合わせのため
データーがゼロ・・・・

ピストンとシリンダーヘッドのクリアランス(スキッシュ)も確認します。

クランクを回してピストンを上死点に持ってきた時点で見ただけで
ピストンヘッドとシリンダー上面まで1mmはある
よって
クリアランスは全然楽勝と確信

これにヘッドガスケットの厚み分が加わるので↓


スキッシュは、超モーマンタイ!

どんどん作業をすすめて、シリンダーヘッドも装着して(写真なし)

カムを取り付ける前に

こいつの加工↓

バルブタイミングを変更できるように、カムスプロケットを
長穴に加工します。(丸い2つの穴を長くします)


フライス盤を使って、角度を見ながら削ると↓
お決まりのピンボケ!
でも、加工は出来ています!

早速、カムに装着してヘッドに取り付けます

ここから、タッペットを調整して(写真なし)

バルブタイミングを調整していきます。
エンジンのマークではなく
正確な上死点をダイヤルゲージで

タイミングプレートも↓

長穴にしたカムスプロッケトで
サクサクっと、バルブタイミングを調整

一応、メーカー指定で組んでみました。

それがこれ↓


1mmリフトの値で
INバルブがクランク角で上死点前19度で開き始めて
下死点後27度で閉じるということです。
バルブが一番リフトするのが94.5度の時8.25mm

わかりやすい図だと

オレンジ色の時がINバルブ開いている時

エンジンを良くチューニングしている人なら
「あれ?」って思うはず

INバルブが閉じるのが早いんですよ。

このタイミングのバルブタイミングは初めてみました。

INの閉じは、そのエンジンの重視する所に
影響が出ますからね。

心配になったんで、STDのマニュアルをみてみました。


IN 24-44

この数字は

1mmリフトではなくて、動いた瞬間、閉じた瞬間の値です

1mmリフトで、記載しているのはホンダとパーツメーカーだけです。

この瞬間の数字を1mmリフトに置き換えると

だいたい
IN 4-24 ぐらいになると思います。

今回のカムタイが
19-27

STDが
4-24

閉じは、やっぱりこのぐらいかも。

MAXリフト時のロブセンターの94.5度という
数字も気になるので

このあたりに、カムタイについては
また報告します。

とりあえず、指定の数字で組んでみて

バルブとピストンの最も接近するときのクリアランスを
測定します。


バルブとピストンが一番接近するのは

INなら上死点後の10~12度
EXなら上死点前の10~12度ぐらい

クランク角をこの数値に合わせれば
ピストンとバルブが、一番近づいているということです。

そこにセットして、バルブにダイヤルゲージをセットして

そこから、バルブを強引に押し下げてピストンと当たるまでの
距離をゲージで読み取ります。

(粘土をピストンの上に置いてつぶれた粘土を計る方法もありますが)

ここから(一番接近している時)↓
EXバルブを押し下げて

ピストンに当たっている時↓

3mmクリアランスあり
これだけクリアランスがあれば、シフトダウンをミスしても
超モーマンタイ

今回のエンジンは、クリアランス的には
まだまだ余裕が有りそうです。

さて? どのバルブタイミングで最終組もうかな?

また、報告します。

それでは、また来週  ごきげんよ~

 

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