販促部 ヒロ伊藤です。
今日は、昨年からの続きのバルブタイミングの調整作業
前回は、確か?カムスプロケットを長穴加工して↓
タイミングプレートをエンジンに装着してところで
力尽きたと思います。
カムシャフトのタイミングを計る最初のステップは
まずは、上死点(Top-Dead-Center)を正確に見つけること!
エンジンには元々、タイミングマークがついていて比較的正確ではあるが
カスタムタイミング用には精度不足だから
この作業をします。
プラグホールからダイヤルゲージを差し込み↓
これでピストンが一番上がりきったところを探しますが
上がりきった瞬間は見つけづらいので
正方向と逆方向で1mm動いたところをタイミングプレートで読み取り
0を中心として左右の角度が同じになるように
写真のように指示棒を動かして調整していきます。
上の写真は、ピストンは上死点1mm前のところ14度
下の写真は、上死点をすぎて1mm下がったところ↓
ちょうど14度、これで上死点の0が出たことになります。
よく勘違いされるけど、タイミングプレートを動かして0を出すのではなく
指示棒を曲げて動かします。
(指示棒は、溶接棒で自作)
上死点がでたところで、今度はダイヤルゲージをバルブリフターにセットし直します。
EXバルブの開くタイミングを読み取るのですが
これもトップを出すときと同じで動く瞬間をわかりづらいので
これもバルブが1mmリフトした時を読み取ります。
ダイヤルゲージが1mm動いた角度は↓
下死点(Bottom-Dead-Center)前の42度
BBDC42
(Before Bottom Dead Center 42)
そのまま回転させていき、今度はバルブが閉じきる前1mmの角度を読み取ります↓
上死点(Top-Dead-Center)後の16度
ATDC16
(After top Dead Center 16)
これで、バルブの開閉のタイミングはわかりました。
ここで、もう一つ
ロブセンター(カムが最もリフトした角度)も計測しておきます
これも、瞬間ではなく1mm前と1mm後を計測して
その真ん中のクランク角がロブセンターということです
それが、こちら↓
クランク角で65度
65+142=207
207÷2=103.5
ロブセンターは103.5度
その時のリフト量も確認しておきます
計測の結果 ロブセンター103.5度 MAXリフト 8.7mm
今のバルブタイミングは、実測で↓
EXを見てもらうと
3度ぐらい、現状でカムタイミングが遅れていることになります。
今度は、これを長穴加工したカムスプロケットで調整していきます。
ボルトを緩めてクランクを回すと
カムは動かず、クランクだけ動くのでタイミングが変わります。
これで、INもEXも適正にしてあげるということです。
今回はヨシムラのカムだったので、ヨシムラのタイミングにあわせましたが
STDのカムでも、カムタイミングを変更すると面白いですよ
例えば、INを少し進めれば
混合気が早く入るし、INのタイミングが早くなるということは
バルブも早く閉じるので、その分
圧縮も上がるということです。
特に距離を乗ったエンジンは
カムチェーンの伸びやテンショナーの劣化で
タイミングが遅れているものが多くあります。
O/Hの時にしっかり調整してやれば、快調になると思いますよ。
まだまだ、バルブタイミングでは書きたいことが
いっぱいありますが、今回はここまでにします。
おまけ
2年ぶりに帰省しました!
いつもは、大みそかは早く寝て元旦は早起き
そして
山登りをして初日の出を見に行くのですが
今年は作戦変更というか、山は雪がすごすぎて
わたくしでは、危険・・・・
ということで、初日の出は断念・・・・
そこで、大みそかは寝るのをやめて
除夜の鐘をつきにいきました。
お寺さんも結構高いところにあるので、
わたくしにとっては登山のようなものです。
左が鐘月堂で 右が羅漢門
耕雲寺
立派な、お寺さんです。
わたくしにっとっては、子供の頃からよく
お手伝いに行っていたお寺さんなので
久しぶりに、行けて懐かしかったです。
そして、パワーをもらえた気がします。
それでは、また来週 ごきげんよ~