シフトドラムスットパーのおはなし

販促部   ヒロ伊藤です。

エンジン腰下
左側のある一部↓


ギアシフトスピンドルです。↑

チェンジペダルを操作することで、このスピンドルが動きシフトチェンジしていきます。

このスピンドルは、こちらのエンジン左側から右側まで(車種によりますが)
行っている長物です。 エンジンから引っこ抜くと↓

左側はチェンジペダルについて

右側は、こうなっています↓ (赤いやじるしがスピンドル)


チェンジペダルを操作することによって

スピンドルが動き、下の写真の 黒いやじるしの爪がシフトドラムを回転させて
シフトしていきます↓

赤丸の位置は、ニュートラルポジション

ローギアがこの位置↓

一つ右側にずれて、花びらのようなシフトドラムプレートの
谷の部分で止まっています。

ローギアに入れるときは、ペダルを踏みこんで
セカンドに入れるときはペダルを上げます(Nを飛び越して)

セカンド↓


このようなシフト機構でチェンジをしていきます。

エンジンO/H時は、ミッションだけでなく
このシフト機構もしっかりチェックします。

上の写真は、スピンドルをアップ方向に動かしています。(レバーを使って)

下の写真は、ダウン方向↓

爪の位置が変わっていますよね。

この時に、シフトに必要な(シフトしやすい)ストロークが
確保できているか?

もう少しストロークがあった方が
シフトが楽になると
判断したら
このシフト機構の部分に改造を施します。

今までの経験上
少しストロークを増やすと、シフトがしやすくなりますね!

 

あと、見落とされがちなパーツが
これ↓


シフトドラムストッパー↑
写真で見ただけで少し、ストッパー部がおかしいのがわかりますか?


ここの部分に、ガタが発生しているんですよ。

ここは、何枚か前の写真でもありましたが、赤い丸の所

この部分で、各ギアポジションを保持するので
ここの部分のテンションが弱いとギアが抜けようとします。

以前もブログで紹介しましたが
S1000RRでレースやっている時も苦労しました。
S1000のシフト機構です。 ストッパー部がベアリングです。

テンションを増すためによく改造もしました。↓

別のエンジンでこんなこともありました。

「ストレート6速全開で車体がガタガタするんですよ」「なんでですかね?」

とライダーから聞かれたことが有ります。

話だけでは、わからなっかったので走行の動画を見せてもらいました。

6速が、抜けよう抜けようとしていました。

これは危険と判断して走行をキャンセル

すぐに点検  CBR250R (HRCドリームカップ参戦車)


ミッションも点検

この車両のミッションは、ドック部が平行ダボ
だったので、入りやすいけど抜けやすいミッションかな?
と思い作業しました。
でもミッションを点検しましたが
どう見ても問題があるとは思えないほど綺麗なギアでした。

抜けづらくする加工も出来ますが、このレースでは
レギュレーション違反


6速で、抜けようとする犯人は?

やっぱり、今日紹介しているアイツでした!

このエンジンだと↓

ここの部分

ドラムストッパーのガタが原因でした。

この部分をしっかり直して不安なく走れるようになった
このCBR250Rはライダーが速かったので
何年か前の
HRC ドリームカップでは
美浜サーキットでチャンピオン

鈴鹿では2戦にエントリーしてポールポジション1回
決勝は2レースとも表彰台という成績でした。

こんな、ちっぽけなパーツですが↓


超重要なパーツです。

シフトしづらいなどのトラブルはミッション本体より
シフト機構に
問題を抱えている場合が多いです。

 

それでは、また来週  ごきげんよう~

 

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