販促部 ヒロ伊藤です。
いつも行っているエンジンのO/Hなんですけど
ヘッドのカーボンを落し、バルブを綺麗にして
バルブシートのシートカット・すり合わせ
ヘッドを完成させて
ピストンも組んで
当然、ピストンもリングもピストンピンも細かい処理を施して組んでいきます。
(今回は内容・写真は省略)
シリンダーが付いたところです↓
先ほど完成させたヘッドを装着して
ロッカーアームやカムシャフトの軸受け部なんかも
低フリクションのために磨いてあります。
当然、ロッカーアームシャフトも
(これも省略)
ここへカムシャフトを装着↓
ここまで、ざ~っと組んできました。
その中でも、苦労する工程があって・・・・
カーボン落としも大変なんですけど
大変な工程は、これ↓
カムスプロッケットの長穴加工
バルブタイミングを調整するため加工するんですけど
今回は、ヨシムラのカムシャフト装着なので
そのバルブタイミング↓
この数字に調整できるように加工です。
(STDのままでは、調整不可能なので)
ST1カムシャフトは、基本的に
長穴加工不要(タイミング調整)とうたっていますが
カムチェーンの伸びやエンジンの仕様なのでタイミングが
変わる場合があるのでスプロケットを長穴に加工することで
適正なバルブタイミングに調整が出来るようにしています。
そして、
スプロケットをよく見てもらうと分かるんですけど
カワサキ水冷のスプロケットは、ボルト取り付け穴の所が
段になっているので、平らなものの2倍大変。
何となく想像できますよね? 大変なの・・・
加工したスプロケット↓
このスプロケットは34Tだったので
1コマずらすとクランク角で約21.8度ずれるので
それを考慮して、削(角度)を決めます。今回は左右に3度ずつ計6度
クランク角にすると12度
これで、全て調整可能になります。
矢印のボルトの刺さる所の
長穴分でバルブタイミングを
ヨシムラ指定のタイミングに調整していきます。
調整方法は、また今度
今回は、カムスプロケットの長穴加工は
バルブタイミングを適正にするために必要な工程ということと
加工は、とっても大変!って言うことの報告でした。
せっかくO/Hしたりカムを交換しても
タイミングが調整できなくて(長穴になってなくて)
タイミングが遅れていたら悲しいですよね。
それでは、また来週 ごきげんよ~