販促部 ヒロ伊藤です。
今日は、わたくしが思うに
一般作業で、いちばん難しい?難易度が高い?あまりやりたくない?
シールの交換作業を少しお伝えします。
それは、ココ↑
青い紙ウエスの上に乗っているのがインペラ(この羽で冷却水をエンジン内部へ循環する)
そう!
いちばん難しいと思うシール交換は
ウォーターポンプのメカニカルシール
(水とオイルが混ざらないようにする複雑なシール)
ウォーターポンプASSYで交換できるならASSYで交換した方が
無難なパーツです。
実際に、ポンプASSYでしか部品が供給されず
メカニカルシールのみ交換が出来ない車種も多数あります。
今回は、ウォーターポンプはユニット自体で完結するものではなく
ケースについているタイプなので
メカニカルシールを交換します。
写真の車両はCRF250R モトクロッサーの物です。
(何故か?この頃モトクロッサーが増えてきた)
写真は、インペラを外したところ
ここからシャフトを外し、メカニカルシールを外します
左からインペラシャフト・インペラ・メカニカルシール・オイルシール
その他、ガスケットとノックピン
これを、ケースに組み付けていくのですが
メーカーからは、専用工具が出ていてそれを使うのが基本
ですが、メーカーや車種別で全てそろえるのは無理・・・・
そこで、このシールなどにピッタリ合うようにSSTを製作していきます。
旋盤を使って製作
今回を2個、作りました。以前のものと合わせて
今回の作業で、こんだけ使用します↓
自作SSTを使って打ち込んでいきます
シールやBGにピッタリに作っているので安心して作業出来。
シールにピッタリ↓
BGのアウターにピッタリ↓
そして、なんとメインイベントの
メカニカルシールの打ち込みとインペラシャフトの打ち込みの写真が・・・・・
たったこれだけ↓
なんのこっちゃわかりませんね・・・・・
ここはスゲー集中して、作業するので
ここからの写真は何故か?なし・・・・・
メカニカルシールって、エンジン側のオイルと冷却機構側の水が
混ざらないようにするための物
隣合わせの異なる液体を区切るためのもの
通常のオイルシールなら、オイルがリップに触れることで
潤滑出来ますが
ウォーターポンプの軸部にあるのは、潤滑性の乏しい水
気密を保つために密着して、しかも潤滑性の無い所で
摩擦を防ぐというように
メカニカルシールって、とっても優秀なシールなんです。
故に、とってもデリケートなんです。
組み付け時の高さなども指定を守る必要があります。
慎重に組み付けないといけない箇所です。
だから、集中しすぎて写真がないというわけです・・・・
言い訳ですが・・・・
メカニカルシールのウンチクを語り出せば、きりがないので
今回の報告はこれで終わりです。
今日は重要シールを組み付けるためにSSTを作るという報告でした。
ウォーターポンプはエンジンの回転を利用して駆動しているので
レーサーだと、このポンプもかなりの動力のロスになります。
完全に別にして電動にするのもありですね!
それでは、また来週 ごきげんよ~