前チェックのおはなし

販促部   ヒロ伊藤です。

 

今日は、エンジンO/H前のチェックの話です。

この頃、エンジンのネタばかりになってしまっているような気が・・・・
それだけ、毎週ネタに困っているということ・・・・・
ホント!
give me a ネタ ですよ。

 

そんなんでスタート!

エンジン台にセットされたエンジン↓


まずは、燃焼室周りのチェックで
燃焼室の気密具合(リーク具合)を確認していきます。

 

1番シリンダーからチェック
#1を圧縮上死点にしておいて、エアをつないだ機械をセットします。


これは、プラグホールからエアで圧力をかけてリーク度をチェックする道具です。
左のメーターが圧力計で右がリークテスター

そして

黒のダイヤル(レギュレーター)を回すと、圧力がどんどん上昇していきます。

圧力をかけたところ↓


ヘッド周り・ピストンリング・ヘッドガスケットなどに
ダメージがあるエンジンだと、右のメーターの針がリーク20%をさしたりします。

このエンジンは、ほとんどリークがないようです。
(現に、普通に走行していたエンジンなので)

でも、ここからもっと慎重にチェックします。

今度は音!

音を大きくできる増幅器を使用して↑

各バルブから、かすかに漏れる(聞こえる)音を確認していきます。

#1のINバルブをチェック中↓

これは、集中力MAXで静かな所でチェックしないといけないので
いつもの邪魔者がいない時を狙って行います。

 

バルブ周りから音が聞こえれば、バルブとシートのあたりを疑い
クランクケースからの音ならピストンリングを疑い
ウォーターラインからならヘッドガスケットを疑う
というわけです。

 

そして、今回は↓


各バルブに色鉛筆でチェック!

わたくしは、日本人なので松・竹・梅というように3段階

赤・黄・青

赤=すっげ~ヤバイ
黄=ちょっとヤバイ
青=やばくないかも

普通に走行していたエンジンだけど、結構もれていました!
ここを直せば、今以上に走るはず!!
そう予想できます。

 

そして、お次は

タペットクリアランスをチェック↓

ここのクリアランスが詰まっていたら、バルブシート要チェックです。

 

そして、ばらす前の最後のチェック↓

バルブタイミングをチェックしておきます。

遅れていれば、カムチェーンの伸びやスライダーの摩耗、テンショナーの不具合
などを疑います。

 

そして、すべての計測結果↓

バルブ周りを見直せば、だいぶ良くなるんじゃあないかと推測できます。
馬力だすのは、首から上
ヘッドですからね!
ヘッドをしっかりO/Hすれば速くなると思います。

 

あとは、ばらしてチェックしていきますが
あらかじめダメそうなところを予測して細心の注意を払って
そこを確認しながら作業します。

 

いつも、このように先にチェックしてから作業していきます。
そして、修正などを加えて組み上げた後に
同じチェックをして、直っているか確認します。

 

レーサーのエンジンでも

Zのエンジンでも↓

単発でも↓

同じチェックをしてから、作業していきます。

いつもこんな具合に、エンジンO/Hを始めていきます。

最初に、現状の確認

とても大切なことだと思います。

 

それでは、また来週  ごきげんよ~

 

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